クリエーション
作品制作が始まりました。
まずは一番最初の踊りから。
水の巡りというシーンです。
すっかりと体の中をちいさな小川が流れていくように動いて欲しい。
それがなかなか難しい。
筋肉で体を動かすと
その動きはどうしても獣のようになります。
これから時間をかけて
皆がカラダの癖を捨てていき
流していけるようになりますように。
繰り返すたびに、洗われて現れていく動きと、
反復され増幅されてしまう余計な何か。
そこに気づくとおそらく動きは変わってくる。
踊りというのは発酵と似ている。
どのような菌を自らにまとわせて発酵させていくか。
動くことによって生まれた熱がその菌によって腐敗するか、
それとも見事に発酵するか。
そしてその菌というのは
意識やイメージそのものなのだと思います。
初リハーサル。
私自身がどのような菌を皆につけることができるかが
踊り手の発酵にすごく関係してくるのだなと。
それには最初から最後まで
一語一句、漏れなく、瞬間と場所を同じにして
皆が意識をシェアすることがとても大切なのだなと感じました。
10分遅れてきただけで、その人の動きの質は永遠に周りと揃わない。
一足先に発酵してしまったものはどんどん熟成されていくから。
この作品にまとわりついている菌が
美しく発酵していきますように。